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肩の痛みの対処・強化トレーニングプログラム

肩の動きには複数の関節が関係していて、肩甲上腕関節を主として肩甲骨と鎖骨・胸骨・胸郭で構成される関節などがあるため複雑な構成となっていて、痛みも様々な原因から生じてきます。更には頸椎の影響も考慮する必要があります。
そのため原因の特定が難しく、五十肩・四十肩といわれるような大雑把なくくり方でいわれることが少なくありません。いずれにせよ、肩甲帯といわれる肩関節周囲の筋肉や腱、関節包の炎症や柔軟性の変化が肩の動きを制限し、痛みを誘発するのです。
そのためこの肩甲帯の柔軟性を取り戻し、筋力の回復を図ることが治療の目標になります。
トレーニングの例として段階別、目的別の方法を挙げてみます。無理することなく、目的に合わせたトレーニングを続け、回復を目指して頂きたいと思います。
段階・目的
1、緊張緩和
痛みのために動きの少なくなった関節は組織が緊張しているので、先ずはその緊張を解きほぐす必要があります。
2、柔軟化・ストレッチ
関節周囲の筋肉・腱の緊張を緩めた後は、それらの組織を柔らかく伸びを良くすることを目的としてストレッチを行います。
3、可動性の拡大
関節周囲の組織が柔軟になったところで、関節の動く範囲を徐々に拡大することを目指します。
4、この後のトラブルを防ぐためにも、肩関節周射の筋力の強化を図ります。

肩甲帯の緊張緩和

肩回し × 10回

 
 
腕を下げたまま両肩を後方へ回す
 

肩甲帯の緊張緩和

肩の上下 × 10回

 
 
両肩を上方へ引き上げ、ゆっくりと下に降ろす

肩甲帯の緊張緩和

腕振り × 10回

 

  500gの重りを持ち腕を前後に振る
 

 肩甲帯のストレッチ

斜めに引き寄せる 10秒保持

 

腕を曲げ、頭の後に引きつけ、反対側の手で曲げた肘をつかみ 、斜め後ろに引きつけ10秒保持
 

 肩甲帯のストレッチ

 体重移動 10秒保持

 

ドアの空間に立ち横に手をつく。 
立ち位置をずらして、肩・腕に軽く体重をかけ10秒保持
 

肩甲帯のストレッチ

肩を押す  10秒保持

 

手を反対側の肩の上に置き、肘を肩の高さに上げ、もう一方の手を肘に当て、肩に当てた手の方へ10秒押す

可動性の拡大

腕の上下  10回

 

  手を頭の後ろで組む。両手を組んだまま肘を伸ばし腕を上下させる 

可動性の拡大

肘の開閉 片方・両方 10回ずつ

 
 
手を頭の後ろで組む。両手を組んだまま肘を閉じ、開く。 

可動性の拡大

腕の上下 10回

 

  腰の後ろで手を組んでそのまま手を上に上げる

可動性の拡大

指先を上下に  10回

 

肩の高さで腕をU字にしてそのまま指先を下に向ける

肩甲帯の強化 

壁押し 10回 

 

腕立ての要領で壁を押し、その後腕を伸ばす

肩甲帯の強化 

枠押し 10回 

 

ドアの枠内に立ち、手を肩の高さにして枠を押す  

肩甲帯の強化

引き合う  10回

 

手を胸の高さで相互に引っ掛け、体の前で引き合う  

肩甲帯の強化

腕の上下 10回

 

腕を伸ばしたまま、体の真横で上へ上げ、その後ゆっくり下げる